花粉症対策は「3-3-4」!? 医師の山西敏朗先生とGM岩本が対談
花粉症対策の一環として、耳鼻咽喉科 山西クリニックの山西敏朗先生をお迎えし、GMの岩本が「アスリートにおける花粉症対策」というテーマでお話を伺いました。
山西先生は、ご自身もサッカー経験者で、『キャプテン翼』を愛読いただいていたこともあり、冒頭はサッカーの話題で盛り上がりました。花粉症を患う選手にとっても、そうでない選手とっても、試合や練習でのプレーの質や日常生活の質を管理する上で、どう花粉症向き合えばよいか?を分かりやすく解説いただきました。
南葛SCと花粉症
今年3月にトップチーム選手とスタッフを対象にしたアンケートを実施しました。その結果によると、全体の約6割が「花粉症である」、「花粉症かもしれない」と認識しており、実際の試合や練習の現場でもプレーへの影響が出ていることがわかりました。また、ピッチ外の日常生活においても、花粉症であると自覚している選手に加えて、「花粉症かもしれない」と思っている選手の内、8割以上が重要な睡眠に影響を及ぼしていると回答しました。
南葛SCに限らず、屋外でプレーすることが前提となっているサッカー選手にとって、花粉症対策の正しい知識を得ることは、カテゴリを問わず必要不可欠であると言えます。
今回お話を伺った山西先生の外来にも、南葛SCで実施したアンケート結果で明らかになった、「花粉症によるプレーへの影響」と同じような悩みを抱えた様々なプロスポーツ選手が通われているとのことでした。
花粉症治療は、「3-3-4」のフォーメーションで対策を考える
山西先生によると、「日本人の3人に1人が花粉症という統計がある」そうで、冬から春にかけてピークを迎える花粉シーズンで、アスリートとして最高のパフォーマンスを発揮すするためにはどうすればよいか?を聞いたところ、山西先生ご自身もサッカー経験者ということもあり、フォーメーションの【3-3-4】を例に解説してくださりました。
敵は、11人ではなく何千・何万の花粉として、敵が攻め込んできたときに、最前列の【4】は、アレルギー症状を抑える抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬、あるいは点鼻、点眼薬といった攻撃的な布陣。ただ、これらは一部で副作用の問題やクスリが苦手な人もいます。
2列目の【3】は、大きな柱として免疫治療があります。
花粉のエキスを注射する減感作注射、舌下免疫療法、免疫注射剤があります。注射剤のなかにはいくつかの選択肢があるのですが、その中でステロイド注射については、アレルギー性疾患には有効なのですが、ドーピングにつながる恐れがあるので、アスリートの方は慎重になる必要があります。
3列目の【3】はオペレーション(手術)です。鼻の粘膜が腫れて鼻呼吸ができず苦しい・・・という状況を改善するためのものとして、レーザー治療、鼻の粘膜を切る治療、さらにクシャミや鼻水を分泌させる神経を切る治療などがあります。最後の砦といったところですかね。
<山西敏朗先生 ご提供>
花粉症を防ぐことを考えると、「練習も試合もしない方が良い」ということになってしまいますが、ここでは、サッカー選手として、ピッチに立ってどうするか?何が必要か?ということを【3-3-4】の布陣をイメージして考えていくと良いとのことでした。
花粉症を“自分ゴト”に
外来では、「自分は花粉症かもしれない」という状態で診察にいらっしゃる方も多いそうです。ただ、花粉症の原因となるアレルゲンには様々な種類があるため、まずは、自身に何のアレルギーがあるかをしっかりと把握することが大切だそうです。また、ドクターから最適なアドバイスを得るためにも、「自分はサッカーをやっている」や「プレーに集中したいので、眠くならないクスリが良い」など、“自分がどうしたいか?をしっかりと説明することが大切とのことです。
耳鼻咽喉科 山西クリニック
http://www.yamanishiclinic.jp/
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